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地元音楽家の鮮やかな歌声と繊細なピアノ伴奏 ~ 2018/09/14 石川公美ソプラノリサイタル「祈り」

石川県金沢市出身。地元を拠点として
とても精力的に歌手活動をされておられる
ローカルテレビ番組への出演でも活躍されている
ソプラノ歌手・石川公美さんのリサイタル。

いろんな音楽を聴くことが好きだけども
クラシック音楽の声楽については疎かった自分に
はじめて声楽を生で聴く楽しさを感じさせてくれた
自分にとっては、ソプラノ歌手と言えばこの人!な
石川公美さん。

昨年は、ご自身のリサイタルから、ガルガン音楽祭
落語とのコラボ教会金沢駅コンコースまで。
大小あらゆる場でのステージを楽しみました。

今年はようやく!久し振りにゆっくりと
リサイタルを楽しむ機会に恵まれました。

そして今回もピアノ伴奏には
大ファン!な地元のピアニスト・田島睦子さん。
これはもう観に行かななりません!と
予定に公美入れて...いや組み入れていたのでした。

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今回のリサイタルのテーマは「祈り」。

公美さんを昔から見守ってくださった存在が
お亡くなりになられたことなど
「祈り」を込めるできごとが多くあったこと
から、とのことでした。

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バロック音楽(300年ほど前のヨーロッパの音楽)の
イタリアの歌曲2つからスタート。
シンプルで素朴な曲が公美さんの歌で華やかに。

4つのアヴェ・マリア

カッチーニ(の作とされてきた)アヴェ・マリア
淡々と静かでありながらも熱さを感じる祈り。

ケルビーニのアヴェ・マリア
身近な存在のマリアに気さくに話しかける感じ。

トスティのアヴェ・マリア
雪の積もる夜道を独り静かに歩きながらの祈り。

マスカーニのアヴェ・マリア
最も美しいメロディと言われるほどの
カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲の
あの有名なメロディに乗った
あらゆる人々の大きなおおきな祈り。

いろんな祈りが感じられました。

オーケストラ・アンサンブル金沢
第1ヴァイオリン奏者であり、
公美さんが小さな頃からのあこがれの存在と言う
トロイ・グーキンズさんのソロによる
バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタから。

ソロ演奏はやや弱々しさを感じたものの
重くならずにすっきりした感じに。
歌の伴奏での演奏はとても素晴らしくて
歌とピアノに添えるヴァイオリンの響きの
さりげなさがとても印象的。よかったなあと。

後半には日本の歌曲も。
静かに穏やかに歌われていく、
公美さんにとっての「祈り」という曲を3つ。
田島さんのピアノ伴奏の繊細さが際立つ。
仄暗い静かな湖面に羽毛がそっと舞い落ちる
そういうイメージを思い起こさせる静謐さ。
こういう側面もまたたまらない。

ふたたびトロイさんのヴァイオリンソロで
有名な「タイスの瞑想曲」が。
優しい音色で素直なすっきりした演奏。
深くゆったりとした呼吸にしっくりくるような
心地よい揺らぎにとても好感が。

最後に、歌劇からの曲を3つ。
消え入るような静から
熱く激しく訴えかける動の祈りへ。
公美さんの力強い歌声に圧倒される一瞬。

アンコールにはアメイジング・グレイス
和やかな祈りでステージが終わっていきました。

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今回もまた、くっきりと鮮やかな歌声。
イタリアと日本の歌曲を取り入れた内容。
公美さんらしさがよく感じられるリサイタルでした。

そしてピアノの田島睦子さん。
声で歌う人、ヴァイオリンで歌う人、
そして、歌われる音楽。
すべての雰囲気を繊細に汲み取って
それぞれの良さを上手く引き出して際立たせる。
伴奏をされるときの響きに醸し出される
そんな慎ましさが大好きなのです。

ステージ終了後のお客さんとの交流で見られる
公美さんの元気で気さくな金沢の姉さん姿。
田島さんの、芯の強そうな演奏ぶりとは裏腹な
とても控えめで優しい物腰。
そんな動と静のキャラクターの違いなんかも
見ていてとても楽しくなるのでした。

また楽しみに行きたいものです。

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