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趣味語り:バロック音楽 #05 ガンバのアンサンブル生演奏(2018/01/07 梨ばろっこ in BARBER SAITO)

ことしの音楽生演奏、聴き初め。
渋くて優雅なバロック音楽古楽)で幕を開けました。

富山県古楽器アンサンブルユニット「アンサンブル30」が
主催する古楽コンサートシリーズ「梨ばろっこ(なしばろっこ)」。

今回は、富山県高岡市の理髪店「BARBER SAITO」さんにて、
ヴィオラ・ダ・ガンバのみのアンサンブルによるコンサート。

昨年11月にはじめて、富山県氷見市のたこはんの寺で開催された
梨ばろっこのコンサートで素晴らしいガンバの響きを聴かせてくれた
若き音楽家・折口未桜(おりぐちみおう)さんが、今度は
アンサンブルトリオの一員としてまた演奏しに来られるということと...

なんと!まあ!

数年前からCDを購入して愛聴していた、
世界的なガンバアンサンブルグループ「フレットワーク」のメンバー
森川麻子(もりかわあさこ)さんが、ロンドンから高岡へやってきて
折口さんたちのアンサンブルトリオとジョイント!

これはバロック音楽ファンにとってはものすごいことです。
野球で言うとイチロー選手が、サッカーで言うと本田圭佑選手が
やってきた!みたいなもんよ!どんどんどん!(←卓を叩いている)

こんな千載一遇のチャンス。逃さずには居られまいか!
ってわけで、珍しく好天でほんのり暖かい北陸の冬の午後。
高岡市の理髪店へ駆けつけました。

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好天に恵まれはしたものの、道中の思わぬ渋滞に出くわしてしまい
開演時刻ギリギリに到着。後ろの席に落ち着いて堪能してきました。

演奏風景はこういう感じ。
理髪店の中庭スペースをバックに大小様々なヴィオラ・ダ・ガンバ

左端がフレットワークの森川さん。
その隣りから順に、折口さん、清水さん、櫻井さん。
このおさんかたが、PRISM consort of viols というアンサンブルトリオ。

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(この写真はアンサンブル30の活動を支える皆口さんからご提供いただきました)

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4人の演奏家が7台の楽器を持ち替えて、
演奏する曲によって楽器を変えたり交換し合ったりしてのコンサート。
非常に繊細な楽器でもあるとのことで、曲の間の調弦も時間をかけて
じっくりと慎重にされていました。

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演奏された音楽は、主にイギリスのバロック音楽が中心でした。
作曲家の名前は見たことがあるけれども、曲を聴いてみたことは
ほとんどない。このあたりの音楽は今まで馴染みがありません。
(そもそもバッハ・ヴィヴァルディ・テレマンあたり以外は
 てんで馴染みが薄いんですけども)

さらには、バスガンバ(いちばん大きなヴィオラ・ダ・ガンバ)以外の
ガンバの音を生演奏で聴くのもはじめてのことで、またひとつ、
自分には新たな音楽の世界に触れて味わう機会となりました。

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イギリスのバロック音楽、とても素朴で、ちょっとだけ物憂げでもあって。
そんな中にも、明るく溌剌としたフレーズも、そこかしこにうかがえる。
堂々と、朗々と鮮やかに歌い上げる、という趣きとは異なる、
うたをうたう、というよりは、会話を交わすような雰囲気と言ったほうが
しっくりときそうな、楽器同士のフレーズのやり取りが感じられました。

曇り空ばかりの、一日に何回も空模様が気まぐれに変わる北陸の冬に
光と影がこまやかに入れ替わる、薄暗いモノクロームな屋外の風景を
横目で感じながら、気の置けない友だち同士が和やかに会話している。
会話の中から、感情や人柄の機微が垣間見えてくる。
そういうイメージがしっくりとくるような響きのアンサンブル。

後半ではフランスのバロック音楽も少し披露されました。
こちらはよりテクニカルでリズミカルで自由な感触。
サント・コロンブの曲の出だしのカッコ良さ!
ロックっぽくてシビれたよ!バロックだけどロックだぞ!(汗)
ガンバ独特の低音の、深くて重厚な響きの魅力をビシビシと。
続くマレのメヌエットの軽やかさがより引き立って聴こえました。
モレルのシャコンヌのリズミカルな変奏の連続もおもしろい!

イギリスの作曲家・パーセルの没後300年を記念してつくられた
という現代音楽曲もひとつ披露されました。
こちらは異質な空気が漂う。実験的な感じの響きが。
古楽器でのこういう一面が聴けることもまたおもしろいもの。

アンコールには、ロックスター・スティングも曲集を出した
イギリスの音楽家・ダウランドの曲がひとつ。
ダウランドと言えば、強い孤独感、さびしさを感じさせる印象を
持っていましたが、ここではあたたかく朗らかな曲が聴けて、
また印象が変わった、そういう嬉しい発見も。

途中にはさんだ休憩時間も含めて1時間半ほどの、
渋くて、まろやかで、あたたかい。古楽器ならではの響きに
浸りきったひととき。
ものすごくきもちよく、気分よく聴き感じることができました。

前夜、図らずも寝不足になってしまっていたにも関わらず、
最初から最後まで、ばっちり集中して聴きとおしましたよ!

休憩中に振る舞われたコーヒー・梨ばろ珈琲。
ガンバの演奏と同じように、渋くもすっきりとした味わい。
こういうの、いいですよねえ!

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演奏が終わったあと、記念撮影を。
森川さん・折口さん・清水さん・櫻井さん。
その真ん中で、同行した友だちの麻衣子ちゃんとともに収まりました。

こんなふうに、こぢんまりとした空間で、
出演者との距離がとても近く感じられる。気さくに話せる。
ホールだけではなく、理髪店という「サロン」のちょっとしたスペースで
演奏する、そこへふらっと気軽に聴きに行って楽しめる。
こういうところがまた、バロックの時代の音楽を楽しむ文化や精神を
今に伝えているようでもあって、強く魅力に感じるところでもあるのです。

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(この写真はアンサンブル30の活動を支える皆口さんからご提供いただきました)

そして最後に...

なんと!まあ!

フレットワークの森川さんに、持参したCDにサインをいただいたに
留まらず、ツーショットをいただけました。

森川さん、このコンサートのフライヤーや、CDのブックレットにある
小さな写真を見て感じていた印象とは裏腹に、思ってた以上に
小柄でかわいらしい感じの、目のとてもきれいな方でした。

すごいキャリアの音楽家だけども、素朴であたたかいガンバの
響きのように、物腰柔らかく、ユーモアある人柄に触れられて
古楽が好きでよかったなあと、心底感じたひとときになりました。

このとき、同じようにフレットワークのCDをお持ちの方がおひとり。
お名前を聞きそびれてしまいました...
これを見てましたらコメントを入れてくださいませ!

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ことしの、いちばんはじめの音楽コンサート。
幸先のいいスタートになりました。
こんなに素晴らしい「古楽器の演奏」に、身近に触れられること。

アンサンブル30を主宰されているチェンバロ奏者の安岡さんも、
まるい眼鏡の、まるい髪型の、まるい顔立ちの、まるいお人柄の、
どこまでも「まるい」素敵なお方。
親交ができはじめてきたことも、とても幸せに思います。

梨ばろっこ、これからも多くのステージにふれて、応援していきます。
できるだけ追っかけます!

 

昨年11月にはじめて聴いた、梨ばろっこのコンサート。
こちらもどうぞご覧になっていただけましたら。

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