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2017/12/17 年の瀬に生で聴いたベートーヴェンの第九

日本で年の瀬に聴くクラシック音楽と言えば...そう!
クラシック音楽に詳しい人でも、ちっとも興味がない人でも
誰もがみんな否応なく耳にしているテッパン中のテッパンな
あのメロディ!

 ベートーヴェン「第九」! 交響曲第9番!

申し訳ございません。
こないだまでは、バ●のひとつ覚えのように第九第九、やれダイクって
もうええよ...食傷!と、この時期にまともに全部通して聴いたことも
ロクにないくせに、斜に構えた目線で見てしまっておりました。

んがしかし、このたびは。
地元の金沢では、お昼どきのお茶の間でもお馴染みのソプラノ歌手・
石川公美さん、そして10月の公美さんのリサイタルで共演された、
非常に爽やかでパワフルな若手テノール歌手・糸賀修平さんが
ふたたび共に出演されることをフライヤーで目にして...

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さらに。
長い間、聴きたい聴きたいとずっとずっと願っていた、
石川県七尾市出身のメゾソプラノ歌手・鳥木弥生さんも出演!

公美さんご本人からこの公演のお知らせをいただいていたことも
あって、出演者の美味しさとしても、年の瀬の時期の第九生演奏
初体験としても、絶好の機会。ここはひとつ聴きに行こう!と
なりました。

ちなみに、はじめて親に買ってもらったクラシック音楽
レコードは、ベートーヴェンの第九なのでした。

泣く子も黙る超有名な、

 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

なんとなく、なんとなく、すごそうで、見覚えがあるからって
だけで選んだら、親は黙って買ってくれました。
(別に泣いて訴えたわけではない)

たしかこういう感じのデザインだったと思います...

当時はレコードですよ。CDではなくて、ましてや
ブルーレイオーディオなんていう超オーディオマニアックな
シロモノなどでもあろうはずもなく、ちっさい針で音を拾う
あのでっかいレコードですよ。
直径30cmのLPレコード盤ですよ。

当時のLPレコードには、第九の第3楽章が途中で分割されて、
前半がA面の終わりのほうに、後半がB面の最初のほうに、
無理矢理収録されていましたよ。
楽章の途中で盤をひっくり返さないといけなかったのですよ!

ところで音楽CDの収録時間がなぜ74分程度なのかというと、
ベートーヴェンの第九がちょうど収録できるほどが望ましい」と
カラヤンが言ったからという逸話があったりもするのでした。

閑話休題
その第九の ★生演奏★ の話でしたね...(汗)

ソロパートを歌う歌手のみなさまはプロの音楽家ですが、
オーケストラと合唱団は、それぞれアマチュアの団体です。

地元の石川フィルハーモニー交響楽団・特別編成県民オーケストラ。
石川県合唱協会健民合唱団に加えて、名古屋なかがわ第九合唱団。
前田利家公の生誕地である愛知県名古屋市中村区から招かれた
合唱団が賛助出演。

箏と尺八も加わります。
石川県三曲協会に、金沢邦楽アンサンブル。

ソプラノ:石川公美さん メゾソプラノ:鳥木弥生さん
テノール:糸賀修平さん バリトン:原田勇雅さん

金沢歌劇座(かつては「金沢市観光会館」という名称だった)に
集結しました。

プロのオーケストラではないのか...ということは気にしません。
むしろ、地元を中心としたアマチュア音楽家の演奏に触れる良い機会。
身近な音楽の裾野に触れることもまた、意義ある大切なこと。

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この日は、第九の前に「千鳥の曲」という曲が演奏されました。

オーケストラ・合唱団。さらに17人の筝。
オーケストラの弦楽器が奏でる笙のような響きの背景に、
管楽器と打楽器が色とりどりの筆を入れていくかのような、
雅楽の雰囲気漂う演奏。

日本の土・森・風・雲・空がかわるがわる匂い立つような
大きな絵画のようでした。

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さて、ベートーヴェン「第九」

逆境に対する迷い・不安・苦悩。
複雑に入り混じったそんな感情を、泣き嘆きながらも吐き出して
気丈に現実をしっかり見据えようとするかのような、激しくて
険しい響きの第1楽章。

その現実に向かって、ともかくも前へ進んでみようという勇気を
もって一歩踏み出し、軌道に乗り始めた喜びを感じさせる第2楽章。
交響曲の第2楽章にはめずらしく、早めのテンポのスケルツォ

それに対して、穏やかにゆるやかに流れる第3楽章。
歩みを進めて明るい希望が見えはじめてきた、そういうときの
肩の荷が少し降りたという安堵と休息のひとときのような流れ。

それぞれの楽章で表現された意志の力をもって、新たな境地へ
力強く向かい出そうという、壮大な第4楽章。
ここにきて、とてもシンプルで明快な、あの有名な
歓喜の歌」のメロディ。
4人のプロの歌手とアマチュアの合唱団が、ひとつになって
明るく、力強く、歌い上げられました。

曲のはじめから最後まで、自分がことし一年ずっと体験してきた、
いろんな心境、ものごと。大きな大きな変化の流れ。
曲全体の流れや展開はおおよそ把握していたとは言え、
これほどまでに今の自分の心境にガッチリとハマりこむ感覚に
つながっていくことになろうとは、まったく想像しませんでした。

年の変わり目にベートーヴェンの第九を聴く意義。
この時期に生演奏を聴き通してはじめて、いまの自分には「あった」と。

そのことを、地元ゆかりの音楽家を中心とした、
完璧ではなかったかも知れないけれど、とても明るくて歯切れ良い
響きの演奏と歌唱で実感できたことが嬉しかったです。

一気に雪が降り積もった冬の北陸の日に、
年の瀬のしめくくりと、次の年への前向きな気持ちを強くした、
おおきな幸福感をもらえたコンサートなのでした。

 

石川公美さんが出演されたコンサートの記事:

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