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2017/06/04 國松竜次 デビュー10周年記念コンサート@金沢

2017/06/04 國松竜次 デビュー10周年記念コンサート@金沢

相当以前...5月後半から6月初頭にかけて、3つたて続けにみた
アコースティックギター演奏のライブレポ3連発の第3弾。いきます。

京都出身のギタリスト・國松竜次さんの、デビュー10周年記念ツアー。
その金沢公演を観てきました。

もともと國松竜次さんという音楽家の存在すら知りませんでしたが、
ある日、石川県立音楽堂チケットボックス付近で音楽や落語などの
公演予定をあれこれと物色していたところ、こちらのチラシが
ふと目に入ったのでした。

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プログラムの半数近くがオリジナル曲であること、全体を見渡してみても、
聴衆におもねる雰囲気をあまり感じない、「なによりも自分自身の音楽を
大切にしている演奏家」と直感しました。

以前からずっと好きだったアストル・ピアソラ(アルゼンチンが誇る
世界的なバンドネオン奏者・作曲家)の曲がレパートリーにあることも
決め手になって、これは休日の昼下がりにいい演奏を聴けるに違いない...
そう確信してチケットを確保しました。

 

会場はお馴染みの石川県立音楽堂...の、コンサートホールや邦楽ホールほど
お馴染みなわけでもなかった、地下の交流ホール。

こちらの入り口からははじめて入りました。
通路の左手には練習用のスタジオルームなどがあって、楽器を鳴らす音が
時折少々漏れて聞こえてきます。

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交流ホールに入ってみたらば...
体育館くらいの広いスペースの真ん中付近に簡素なステージ台と、
その手前に客席用の椅子が20脚近く置かれただけの非常にミニマムな空間。
コンサート規模の小ささと、空間のあまりの広さ。
そのギャップにいささか奇妙な感覚がしました。

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開演時刻になり、國松さんが登場。
ゆっくりと一礼をして、演奏も曲の間の解説やトークもとても素朴で
穏やかなステージ。静かな雰囲気で進んでいきます。
ホールがとても広くて反射するものが近くにないせいか、
アコースティックギターの音色は残響が少なく、楽器からの音が
よりダイレクトに伝わってくるような気がしました。

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前半は、バリオス、タレガ、ソル(リョベートという作曲家の名前は
はじめて聞きました)などの、クラシックギターのスタンダードとも
言えるレパートリーをそのまま聴かせるコーナー。
とても柔らかい、木漏れ日の揺らぎを思い起こさせるような響き。

後半は、ピアソラの曲や日本の童謡を國松さんがアレンジしたものや、
オリジナル曲を揃えて、國松さんの音楽世界をより鮮明に出したコーナー。
こちらはより複雑で多様な音世界。

オリジナル曲がまたとてもよかったですね。
昭和の歌謡曲のような郷愁誘う優雅なリズムとメロディがそこかしこに
漂うところが日本発の音楽であることを強く感じさせて好感が持てました。
特に「悲しみの街」という曲が印象的でした。
欧米人が聴くとどんなふうに感じるのだろう?興味深いです。

全編を通して、曲の解説も丁寧に話されていました。
ワタクシが書くよりは、こちらを見てくださったほうがわかりやすいでしょう。

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アンコールはなんと4曲。大サービス!

 1. スケッチNo.1 (オリジナル)
 2. 京都の風景 (オリジナル)
 3. ジャンボブアナ (ケニア民謡)
 4. 禁じられた遊び

1曲目はお客さんに配布された楽譜の小品で、國松さん自身が構成している
ギターを習得するための練習作品群のなかのひとつだそうです。

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トークの中では、ご自身のデビュー10周年ということで、
ギターを始めたきっかけから、スペインへ渡って勉強しながら演奏活動に
勤しんできたこととその背景にある思い、帰国してからの活動で目指したい
ところなど、ご自身のキャリアや音楽家としての内に秘めた熱い思いを
関西訛りが混じった静かな口調で話しておられました。

  • 日本の音楽、レパートリーを創って世界に広げたい。
    従来の「西洋から日本へ」の方向だけではなく逆の流れを起こしたい。
  • 作曲家ひとりだけでは作品は育っていかない。
    お客さんとともに作品を創って育てていきたい。

ご自身の作曲作品はすべて、ご自身の公式サイトでPDF形式で公開して
ダウンロードできるようにしておられるそうです。
その中には、ギターを習得するための練習作品群もあるとのことです。

ギターを嗜む方々、はじめようという方々。
のみならず、趣味実益に関わらず音楽にまつわる活動をされる方々にも、
作品自体もそうですが、活動のありかたも含めて一見の価値があると思います。

【國松竜次作曲作品 フリースコア】 それにしてもすごい量...
  http://www.ryujikunimatsu.com/freescore.html

 

アストル・ピアソラ作曲「オブリビオン」。


Oblivion (Piazzolla arr.Kunimatsu) played by Ryuji Kunimatsu

 

オリジナル曲「悲しみの街」。


Ciudad de la Tristeza (Ryuji Kunimatsu) 悲しみの街 (國松竜次)