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2017/06/30 Summer Concert「真夏の夜の夢」@ヤギヤ

2017/06/30 Summer Concert「真夏の夜の夢」@ヤギヤ

小学5年生の頃にクラシック音楽を聴くことのおもしろさに突如目覚めて
貪るように聴きはじめて以来、なかでも歌の入らない器楽曲ばかりを
ずっと好んで聴いてきました。
いまでもその傾向は大きくは変わっていません。

ですので、声楽にはてんで疎く馴染み薄いリスナーであるワタクシにとって
声楽に触れる機会は、積極的に音源を入手して日常的に聴くというよりは
ときどき、地元のコンサートで生の歌唱・演奏を味わうことを楽しむという
スタイルが基本になっていて、それが自分にはしっくりくるようです。

そんなワタクシにとって、ソプラノ歌手と言ってまず筆頭に上がるのは
地元を中心に多彩な活動を展開されている「石川公美さん」。
クラシック系のコンサートへ出向いたときに、プログラムに歌曲があると
歌い手として公美さんがいるという機会がほんとうに多いのです。
5月の「風と緑の楽都音楽祭(ガル祭)」でのかずかずの公演はもちろん、
特に3月の「おぺらくご」では、公美さんと共演された地元のソプラノ歌手
「直江学美さん」ともども、素敵な歌唱と演技のおもしろさが圧巻でした。

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公美さんとは意外なところでつながりがあったことが4月に判明して
それ以来、公演会場で顔を合わせるたびに親しく接してくださるように
なりました。
5月の「風と緑の楽都音楽祭(ガル祭)」が終了してしばらく後に、
公美さんご本人から、今回のコンサート開催のお知らせをいただきました。

場所は、金沢のまちなかから見て南のほうにある小さなクラシック喫茶
(と言えばいいのだろうか?)「ヤギヤ」。
最近ひいきにしている自宅近くのカフェを営む店主さんが、少し前から
ヤギヤさんでコンサートを聴いてみたいというお話をしていたところで、
これはワタリにフネと声をかけてみましたら「行く!」と。
公美さんへ直接予約の連絡を入れて、当日行ってきました。

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金沢駅付近から路線バスに乗って、最寄りのバス停を降りて歩くこと数分。
小さくてとてもおしゃれなお店の建物を発見。
中へ入って受け付けとワンドリンクのオーダーを済ませました。

ステージと客席のスペースは、おおよそ5,6メートル四方ほどの
こぢんまりとしたおしゃれなリビングのような空間。
2階部分には三方を囲むようにバルコニー状のスペースがあって、
大小のテーブル席あり、ソファー席あり、手前には座布団席あり。
ステージに向かって左側の2人掛けのテーブル席へ落ち着きました。

2階の高さの吹き抜けからステージを見下ろすロケーションはこんな感じ。
こういう場所から見下ろすカタチで生演奏を味わったことはありません。
とても新鮮な感覚がします。

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ピアノ伴奏は白河俊平さん。
地元出身の若くて端正な顔立ちの演奏家。音大に在学中の学生さんだそうです。
公美さんとは、5月の「風と緑の楽都音楽祭(ガル祭)」で共演したことが
きっかけで、共に公演活動をし始めるようになったとのことです。
その場に聴衆のひとりとして居合わせていたワタクシにとっては
なんともまあ胸のアツくなるお話ではございませんか...

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さあ開演。
まずはおふたりが一緒に登場して、イタリアの歌曲を3曲。
ドナウディ「かぎりなく美しい絵姿」。トスティ「祈り」ともう一曲。
ソフトなタッチのピアノ伴奏に乗せて、公美さんらしい鮮やかで力強い
朗々とした歌声が響きます。

白河俊平さんのピアノソロで、ドビュッシーアラベスク第1番」と
ラフマニノフの「前奏曲」を2曲。
甘くなり過ぎない、強弱のメリハリがくっきりした瑞々しい演奏ぶり。
音のひとつひとつの粒が綺麗でした。
ラフマニノフの曲はやはりただ優美なだけに終わりませんね。
どこか複雑な陰が感じられるところに惹かれます。

再び公美さんが登場して、プッチーニのオペラ「トスカ」からの歌曲を2曲。
「私たちの愛の巣へ」と「歌に生き愛に生き」。
オペラらしい明るくドラマティックな曲。公美さんの歌唱も圧巻の迫力。
一般家屋とそう変わらないくらいのちいさな会場には響き過ぎるくらいの
ありあまるパワーが凄い。

上から見下ろすアングルのため、特にピアノを弾く両手がよく見えます。
普通のステージでは意外とあまり見られない手もとを興味深く見つめました。

しばらくの休憩を挟んで、後半へ。
まずは白河さんだけが登場してピアノソロタイム。
バッハ「G線上のアリア」と、ベートーヴェンピアノソナタ第4番」。
バッハでは、もったりもせず淡白にもならないちょうどよい心地好いタッチで
足取りは静かに軽く、それでいてしっかりと歩んでいくような雰囲気。
ベートーヴェンでは、くっきりとメリハリが効いた溌剌とした演奏。
ここではまるで公美さんのパワーが乗り移ったかのようでした。
好対照の演奏。どちらともタッチこそ違えど、若々しさが溢れていました。

公美さんが登場して、泉鏡花が原作の劇作品「瀧の白糸」の中の歌曲を。
音数の少ない静謐なピアノ伴奏に乗せて、公美さんの歌唱もここでは
しっとりと穏やかに。それでもあくまでも陽性のオーラが漂います。

最後に、スティーブンソン「庭の千草」と、ガーシュウィン「Summertime」。
しっとりしんみりした小品も公美さんにかかると逞しい母さんが押す背中!
みたいな感じで、なんだか元気が出る曲に様変わり。


1時間あまりのステージ。
公美さんの歌唱を聴くたびに感じる「原色系の鮮やかさ、眩しさ、力強さ」
今回も存分に発揮されていたと思います。
真夏の夜の夢に彩るのではないかと感じる素敵なステージでした。

ステージの後は、出演者・お客さんが揃って集合写真撮影。
ヤギヤさんのコンサートでは恒例だそうです。
お客さんの中には、地元のヴァイオリニスト「根来かなうさん」の姿も
みられました。

後日お店あるいは出演者へ連絡することで写真をお送りいただけるとの
ことでしたが、申し込むのを忘れてた...この後申し込まねば!


公美さんに、観に来たことをとても喜んでいただけて嬉しかったです。
これからも多種多彩な活動ぶりを期待し、できるだけ見届けていきたいです。

白河俊平さんにも初めてお声掛けして応援のエールを送りました。
今後おそらく全国区のピアニストになるのではという予感が大いに膨らむ
将来がとても有望な若手演奏家であり、初々しさに溢れた爽やかな好青年。

地元の金沢にこんなに素晴らしい音楽家がいて、がんばっておられる。
そのことをもっともっといろんな方に知ってもらいたいし、
親しみを感じてくれたらどんなに素晴らしいことかと思うことしきりです。

 

【ことし、ここまでに観た石川公美さんの公演】こちらの記事もどうぞ。

1月:マリンバ奏者・神谷紘実さんのリサイタルへのゲスト出演。

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3月:桂米團治さんによる「おぺらくご」への出演。

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4月:地元のハープ奏者・上田智子さんのミニコンサートへ出演。

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5月:風と緑の楽都音楽祭(ガル祭)への出演

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