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Naruki.K's Radio Head

Transmitter! Picking up something good. Hey! Radio head! The sound...of a brand-new world♪

古裂で彩る日本の原風景 前野節さんの絹彩画

ゴールデンウィーク
主に石川県立音楽堂とその周辺で開催されたクラシック音楽の一大イベント「風と緑の楽都音楽祭(ガルガンチュア音楽祭、ガル祭)」と、金沢の奥座敷・湯涌温泉近くの湯涌創作の森で開催された民族音楽の野外フェスティバル「タムタムトロン」をハシゴしたその合間を縫って、ささやかな美術展のイベントへ足を運びました。

ひょんなことから、小さな古民家ゲストハウスに「絹彩画」を展示しているという情報をキャッチしました。それを見た途端、好奇心の芽がムクムクと伸びていったというわけです。

絹彩画ってなに???
キャンバスの面が絹ってことなんか???

さらに、日本の風景を描いた絵画が古民家で味わえると...なんか、良さそう。
音楽イベントの行動予定の合間に上手ーいこと収まりそうやわ、ということで、金沢駅から路線バスに乗り込んで行ってきました。
中東やアフリカの民族音楽を聴きに行こうというその前に...日本の原風景を...(汗)

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ゴールデンウィーク中日の平日、とても良い天気のお昼過ぎ。
金沢駅からバスで約20分ほど南へ走ったところ、寺町五丁目バス停で下車して徒歩でゆっくり3,4分。展示会場であるゲストハウス「初華(ういか)」に到着しました。

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古い町家の風情溢れる店構え。入り口の敷居をまたいてすぐ右手。
展示会のチラシと、絹彩画作家・前野節さんのプロフィールが並べられていました。
スラリとした長身を淡い水色の着物で包んだ、ゲストハウスの主人・町家由美子さん(奇しくも本名!)が優しく案内してくださいました。
品の良さに少しだけ茶目っ気が見え隠れする素敵なクールビューティーです。

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真正面には、古びた木造家屋の構造、綺麗に整えられた塗り壁。
そして、かつてここで紙屋・文房具屋が営まれていた名残りが見られます。
肩肘張ることなくホッと落ち着くこの設え、空気。いいですね...

エントランススペースの壁に掲げられていた何枚かの絹彩画作品。
それを見て、絹彩画というものが、キャンバス一面に描かれたものではなく、描かれた風景にある「もの」「背景のグラデーション」ひとつひとつのパーツごとに色彩や織りのパターンが異なる絹地をパズルのように組み合わせて創られた絵画であることがわかりました。全く予想だにしなかったその独特の風合いに驚きました。

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手前側(左の写真)の階段を昇って2階へ。
少し奥まったところに、別の階段(右の写真)がありました。
かつては、今で言う「二世帯住宅」のような使われかたをしていたのでしょうか。

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2階の各部屋の壁、ところどころに絹彩画が掲げられていました。
部屋に設えられている家具や調度にもとても自然に溶け込んでいて、絹彩画ひとつひとつだけではなく、その掲げられている室内そのものがひとつの作品のようにも感じられました。

そういうつもりで、拙いながらもスマホ一発撮りをバシバシとさせていただきました。

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地元民には嬉しい兼六園の雪吊り風景。

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連続する鳥居の鮮やかさと、地面に拡がる木の根の無骨さの対比が見事な作品。

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この鳥居の作品のすぐそばに、作家の前野節さんが作業をして居られました。
しばしの間お邪魔をして、主人の由美子さんともどもお話を聴かせていただけました。

絹彩画の作品は、特別な道具や作業はなにひとつないとのことでした。
描きたい風景の各パーツに合致する絹地を選択して切り出して、下絵に合わせて縁を埋め込んで行く。ただただひたすらそれを繰り返しているだけ。

それだけなんですよ、と、前野さんが手際よく作業をしながら歯切れよく教えてくださいました。

作業をされているところを快く見せていただけました。
確かにおっしゃるとおりでした。その手元も撮影許可をいただけました。
この作品は、由美子さんの習作だそうです。助け舟を出しているところ???

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由美子さんの親戚の方から譲り受けたという、鮮やかな青色の着物。
これを作品に使おうとされる瞬間に立ち会うという幸運に恵まれました。
このときのおふたかたの会話がまたとても興味深くておもしろくて…
とても人間味溢れるひととき。

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そんなこんなで気がついたら展示時間を過ぎてしまっていましたが、それでも気にしないでごゆっくり、と、由美子さんがお茶をくださいました。
上品な古民家で作家さんが作業道具を拡げている傍らでいただくお茶とお菓子は格別の味でした。貴重なひとときをありがとうございました。

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特に印象に残った絹彩画の絵葉書を購入しました。
絵葉書でも、絹彩画の風合いを感じ取ることができます。

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毎月23日、ふみの日には紙にちなんだイベントを開催しているとか。
その他随時イベントをされていること、近隣のカフェなども紹介していただきました。

最近出掛けたカフェの奥さまとも由美子さんが友人同士であるだとか、ワタクシが最近ひいきにしているカフェの店主が「ゆみこ(裕美子)さん」であるだとか…なんとまあ奇遇が多いことと。そんなことでもちょっと盛り上がりました。笑笑

また、機会をみて訪れたい場所がひとつ増えました。ありがとうございました。

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