Naruki.K's Radio Head

Transmitter! Picking up something good. Hey! Radio head! The sound...of a brand-new world♪

勢いよく意気込むのも悪くはないけれど

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「つ、つかれた...」

「ど、どうした...」

「先へ先へと進みたくてしかたがないのに
 理解して自分のモノにしたい気持ちが前に立ちはだかっていて
 両方の感覚がまったくかみあわないのだよ...」

「やった挙句に~だとか、やりきった末に~だとか、
 あのー、燃え尽き症候群みたいな、そういう話ではないのな?」

「『まさに!これがぼくのやりたかったことや!知りたかったことですねん!』
 ってものに出会ったときにねえ、アドレナリンが大放出されるみたいで」

「それ自体はええことやないのんかいな?」

「昔はそれに体力も理解力もついていってたのだけけどね、
 最近はそこにズレが生じておりまして(汗)」

「なまじついていけちゃうから、いろんなこと器用にこなせちゃうから
 そうやってこられたわけなんやわ」

「ストレスだもんで、ちょっと落ち着こうか、逃げないから、って
 自分を落ち着かせてまして」

「わしらはもうそれほど若くない」

「そうだけど」

「うーん、自分の超苦手なものを学ぶことを思い出してみたらどうやろか?」

「そ、それはぼくにとっては物理とか化学とか数学とかでせうか」

「その辺か」

「ぷしゅうううううう...青菜に塩」

「いや、そういうのって、どうあがいても暴走しようがないやんか?」

「しおしおのぱー」

「先に取り掛かろうとするにしても理解しようとするにしてもな」

「数式やら化学式やら。ああいうものは理解不可能だわ」

「それと同じ感覚を持ち込んだらええのではないかと思った」

「ほおお?」

「たとえばおれは法律やら約款やら規約やら...
 ああいう条文のたぐいからスラスラと意味が読みとれない。大の苦手」

「ふむ」

「理解しようとしたらどう頑張っても遅くなるはず。何度も読み返して」

「はやる気持ちを抑えるのってどういう感じなんやろ?」

「ひとつは苦手なものにあたるときの感覚で手をつける。
 もしくはだーっと疲れるまで走りまくる」

「うへぇ」

「急発進してさっさと疲れちゃう。そしたら身に沁みるってわけよ笑」

「すんなり理解できないことがらって腹立たしくならない?」

「なるな」

「あれってなんでなんだろうね?」

「でもなあ、そもそも万事そんなに自分の思い通りに理解できるはずもないやろ」

「ふうむ」

「わからんで、できんでもともと。
 そういう意識がどっかにあるんやわ。おれは」

「そうなんか」

「その意味ではちょっと悲観主義と言えるな。
 だって、簡単にできない、理解できないことのほうが実際に多かったもん。
 小さい頃からずっとな。けど、実は結構当たり前のことでさ」

「へええ」

「だからこそ『まずはちょっとトライしよか』というね」

「ああ、なんかちょっとわかった気がする」

「ん?」

「これは、あれだわ。家電のマニュアルを読む時と似たような感覚かも。
 最初から全容は把握しきれないし、それに従うよりないっていうもの。
 それにあたるとき、理解しようとは思ってない。
 なんども読んで、やってみて、やっと腑に落ちるものだと思ってる」

「その感覚は法律の条文とかも同じようなもんだと思うけども」

「そうかな?」

「もっとも、法律の条文はそう簡単に試せないけども」

「でしょ笑」

「なんどもなんども法律違反やら犯罪やってみて腑に落とすわけにはいかんわ笑」

「はははははは」

「おれからしたら条文なんかよりマニュアルのほうが簡単に理解できるさ」

「そういうもんかねぇ?」

「うん」

「そんな発想なかったよ?」

「慣れ親しみもあるだろうけどもな」

「うん。それだろうね」

「世の中、自分じゃできないことや見られないことのほうが圧倒的に多いんやから」

「最初のちんぷんかんぷんな感覚を思い出してみるよ」

「理解できることよりも理解できないことのほうが圧倒的に多い。
 そういう感覚で取り掛かってみたらなにか違ってくるかもよ?」

「そうやなあ」

「むしろ自分が少し知ってるものごとにあたるときこそ大事かも知れん」