Naruki.K's Radio Head

Transmitter! Picking up something good. Hey! Radio head! The sound...of a brand-new world♪

現実・空想。過去・現在・未来。祈り。すべてが渾然一体となった池田学さんの超緻密な世界

池田学さんの作品展が、昨日(4月8日)、金沢の21世紀美術館で開幕しました。
先月、知人が九州で池田さんの作品展を観てこられたという知らせを見聞きして、これは凄そうだと感じていたところに...間もなく金沢で作品展が開催されるという話が。
なんという最高のタイミング。一度実物を前にしたいと望むやいなや近くにやってくるという。即予定を入れました。

初日の午後にはご本人が来館されてのトークイベントも行われるということで。
本当はこれにも参加してお話を聴きたかったのですが、申し込もうとしたときには既に定員に達していたので残念ながら参加はできませんでした。それでも、会場の一角にはインタビュー映像を視聴できるスペースが設置されていたのでよかったです。

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展示されていた作品、約120点。
池田さんの全作品かどうかは知りませんが、とんでもなかった。すごかった。
ひとしきり見終わったあと、視界がクラクラする感覚に。

20cm弱くらいの小さな作品から、300cm✕400cmの巨大な作品まで。
すべてにおいて、髪の毛よりも細いのではないかと言うほどの細く短く微細な線を幾重にも幾重にも積み重ねて広げて、半端ではない緻密さで、軽快でもあって重厚でもあるような、大きなひとつの世界が描き上がっている。じっと見つめているとその世界の中にぐいぐい引き込まれていくよう。

自然風景からリアリティある現実。超現実的なファンタジーの世界。
古を感じさせる風景から現代社会の営み。未来像と思われるような描写。
シリアスなメッセージが込められたシンボリックなパターンからユーモアや茶目っ気たっぷりの人間や動植物の営み。
葛飾北斎のようなダイナミックさ。伊藤若冲のような執拗なまでのリアリティ溢れる描き込みの迫力。エッシャーのような奇妙な迷宮。ブリューゲルのような異型のファンタジー。アルチンボルドのような生物の静物への投影。宮﨑駿をはじめとしたあらゆる現代アニメ......。

古今東西のすべての絵画芸術やポップカルチャーまでも取り込んで独自の世界へ昇華したような、ものすごく複雑な、怪奇でもあって爽快でもあるような、今までに絵画の展覧会で感じたことのない感覚に襲われてしまいました。

微細で緻密な線の集積による描き込みにも圧倒されましたが、もっと凄いと感じたのは、絵画の随所に描かれている人間・動物の白い影。
これら、正確に言うと『描いてない(書き込んでない)』んですね。
周囲の執拗なまでの書き込みの中で、それらの人間・動物だけを描くことなく造形することで姿を浮かび上がらせている。こういうところでも計り知れない力量をひしひしと感じました。

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展示室の外には、スケッチやデッサン、法廷画、日記や絵手紙、実際に使用したペン先、パレット、インクもケースに入れられて展示されていました。
絵画は物凄く複雑ですが、文章はとてもシンプルで優しく素直。直筆の文字や行間も非常に整っていて、優しく暖かい人柄であろうことを感じさせるものでした。

すべてを観終わったあと、ちょうどダブルのクリアファイルが欲しかったところに、大作「誕生」をあしらったクリアファイルがありましたので購入しました。これから永く愛用していきたいと思います。

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たぶん、期間中に少なくとももう一回観に行くと思います…。
作品集も、ひとまず買うのは保留にしたけども、欲しくなってきた...。

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