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2016/12/18 チェンバロセミナー受講生コンサート(富山古楽協会)

※旧ブログ記事を加筆訂正しました。

2016/12/18 チェンバロセミナー受講生コンサート(富山古楽協会)

富山古楽協会セミナー受講生の発表会を観てきました。
そもそも、日本の古楽界では名高い演奏家によるバッハを聴きたいと
いうのが目的で足を運んだのですけども…

 大好きな「ヴィオラ・ダ・ガンバソナタ第3番」がナマで聴ける!
 ヴィオラ・ダ・ガンバの音色をソロでじっくり聴く絶好の機会!
 北陸の田舎でそんなの聴く機会そうそうないよ!
 しかも入場無料!これが行かずに居れまいか!

そう勇み馳せ参じたわけでありますが…
フタを開けてみたらそういうことだったと。

あくまでもアマチュアチェンバロ愛好家による発表の場であって、
講師によるバッハの演奏がそこへ花を添えてエールを送るという、
あくまでも「発表会」。

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総勢17人のチェンバロ愛好家が代わる代わる登場して
日頃の研鑽の成果を披露する。
おおかたがソロの演奏でしたが、中にはペアで4手で演奏する方も
居られれば、2人~4人の弦楽器奏者やリコーダー奏者と組んで
小アンサンブルを聴かせる方も居られる。
ここで登場なさったアマチュア奏者の方々もやはり富山古楽協会
セミナー受講生のようでした。

オープニングに、ヴィオラ・ダ・ガンババロック・ヴァイオリンを
メインとした、セミナー受講生20人規模のアンサンブルによる演奏が
繰り広げられました。
古楽系の弦楽器独特のやや細くて素朴な、引っ掛かりを感じながらも
まろやかな響き。
現代のいわゆるモダン楽器が艶やかな絹の手触りなら、
古楽系のピリオド楽器は柔らかなざらつきのある麻の手触りでしょうか。
その麻のような手触りが今の自分にはよりしっくりとくるのですが、
そういうことを差し引いても、大小のガンバが揃って奏でられる
ハーモニーはとても聴きモノであり見モノでした。

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ヴィオラ・ダ・ガンバというのはどういうものか…
こちらで端的に知ることができると思います。
ここで演奏されている曲は今回のコンサートとは関係ないのですが、
チェロとの違いが際立ってわかります。


LE SIEUR DE MACHY - Chaconne in G major (Lies Wyers, viola da gamba)

その後はチェンバロ愛好家が次々に登場して持ち曲の演奏を
していきました。
レパートリーにはF・クープラン、W・バード、J・Ph・ラモー、
J・J・フローベルガー、その他…そしてJ・S・バッハ。
バッハと同時代かそれ以前の時代の音楽が目白押し。
D・スカルラッティの曲が登場しなかったのはなぜ?と思いつつも…
それはともかく、みなさんそれぞれきちんと、それでいて力が入り
過ぎずに、素敵な演奏をされたように感じました。

一度だけチェンバロの鍵盤を触ったことがあるのですが、
ピアノとは全く別モノ。もっともっとタッチが軽いんですね。

そういうこともあって自ずと力が入り過ぎない結果になるのかとも
思われますが、逆に、あの軽さできちんとリズムやテンポをキープ
していくのは、もしかしたらピアノよりも繊細な感覚が要求されて
大変なのではないかという想像もしたものでした。

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前半と後半のそれぞれ最後に講師演奏。
 ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調
 ヴィオラ・ダ・ガンバチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調

前者は戸田薫さんのバロック・ヴァイオリンが、
後者は平尾雅子さんのヴィオラ・ダ・ガンバが、
それぞれとても魅力的に鳴り響きました。

特にヴィオラ・ダ・ガンバの低くくすんだ、訥々と語るような響き。
大好きな曲を希少な楽器の渋い姿と音色で。そういうものを間近で
聴けるよろこび。

平尾さんが手にしていたガンバの深いワインレッドの色合い、
赤と黒を貴重とした衣装。
楽器を足に挟んで弦を柔らかく微妙なタッチで触れて奏でる姿が
またカッコよく…そういう機会に観に行けて本当によかったです。

しかしそれにしても、全編3時間半超えの長丁場。
これだけ長時間に渡って聴くとさすがに疲れてしまって、
会場を後にしたときには半ば脱力状態に。
富山駅そばのスタバで甘いラテをおかわりしてしまうくらい、
チェンバロアタリを(いい意味で)してしまっていました。

石川にはオーケストラ・アンサンブル金沢という、いまや世界的に
誇れるオーケストラがあって、文化的成熟度が高くなったものだと
しみじみ思っていたらば…侮りがたし、富山。

古楽協会があって、なおかつその演奏セミナーでは第一人者のプロの
演奏家を招いて居られるという‥しかもこのような発表会でも演奏を
披露なさると。
演奏する方はもちろん、古楽に興味があるならば誰でも入会できるそう
なので、2017年度入会をしてみようかと。
演奏こそしないものの、見聞が広がることを期待して。


ヴィオラ・ダ・ガンバチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調
通常の構成による演奏。


BACH - Sonata à Cembalo è Viola da gamba - Lucile Boulanger & Arnaud de Pasquale (enregistrement)


こちらは気鋭のガンバ演奏家ヒレ・パールさんによるアンサンブルアレンジ版。
この儚く幽玄なる美しさ。大好きな演奏です。


J.S.Bach: Sonata in G minor BWV 1029 13. Vivace [Perl]


さらに、同じ曲のピッコロ・チェロとポジティブ・オルガンによる変わり種の演奏。
こちらはガラッと雰囲気が変わって暖かくかわいらしい響き。


J. S. Bach - Sonata III in G minor, BWV 1029