Naruki.K's Radio Head

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2016/12/15 平尾祐紀子ハープリサイタル

※旧ブロク記事に加筆訂正しました。

金沢市出身・在住(茨城県つくば市生まれ)の
若手ハーピストによる
デビューアルバム発売記念コンサート。

駆け出しの演奏家である、
チラシに書かれていた曲目がわりとポピュラー、
アイドルみたいなかわいらしいおねいさんである、
そして楽器がハープ。

そういうわけでいわゆる

「美しい音色と美貌に癒され」系のコンサートか?

などと斜に構えて選択肢から外しかけつつも…
ハープのソロを生では聴いたことがなくて、
なおかつ地元出身の演奏家ということで、
まあともかく一度は耳にしてみようと、
軽い気持ちでチケットを購入。

11月23日にリリースされたデビューアルバム

平尾 祐紀子 / 華音 KANON

平尾 祐紀子 / 華音 KANON

 

会場は毎度お馴染み金沢市アートホール。
日航ホテルに隣接する商業施設・金沢ポルテの
6階にある300人規模の小ホール。
会場入りして…今回も最前列に陣取りました。

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大ホールでフルオーケストラの隅に
ハープが2台置かれて鳴らされているのを
遠目で観たことは数回あるにしても、
こんなに間近(3メートル程度?)の距離で
ハープを目にしたのははじめて。

当然だけども大きくて、しかも美しい…
ボディの造形も、そこに張られた弦の連続も、
ボディに施された模様も。

そしてご本人が登場。
仄かにピンクのかかった明るい色調のドレスが
かわいらしい顔立ちによく似合っている。

まずは一礼して無言でハープを構えて
ドビュッシーを演奏。

イメージ通り、可憐な音の粒が
キラキラと弾き出されて、
原曲のピアノよりも音の絡みの美しさが
際立つ素敵な演奏。

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1曲弾き終わって
マイクを片手にごあいさつと自己紹介。
そのまま引き続きやさしいハープ講座。
ハープという楽器の特徴や特性を
わかりやすく解説してくださいました。

 ・7オクターブの音域
 ・半音の上げ下げは足元のペダルで操作
 ・高さ180cm、重さ40kg
 ・弦の数は47本、材質は羊の腸
 ・赤い弦は「ド」の音、黒い弦は「ファ」の音
 ・温度変化や湿気にとても弱い(左右される)
  繊細な楽器
 ・日本では福井県永平寺町にあるメーカーが
  唯一の生産地(青山ハープ)
 ・可憐におしとやかに演奏しているように
  見えて、実は大股開いて足元バタバタ
  忙しく動かして演奏している

こういう内容をにこやかにちょいちょい笑いを
挟んで語る…あたかもプチ漫談。
笑いのトーク、書きたいけど…
ネタバレがもったいないので割愛!

その後は短めの曲とトークをほぼ交互に。
曲によっては「サウルハープ」という、
高さは50センチあるかないかくらいの
片手で持てる小さなハープを使って
演奏されました。

通常の大きなハープは「グランドハープ」と
言うんですね。初めて知りました。

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グランドハープの演奏では、
よくイメージされているような
艶やかで美しい響きの音色はもちろんのこと、

意外にも激しく強く弾かれたアタック音や、
音階の高低を行き来するグリッサンドの連続、
ロックギターのカッティングを彷彿とさせる
くらいの弦のはらい、
果てはボディを叩いてリズムを刻みながら
弦を爪弾いてメロディを奏でる…

ただ単に音色の美しさに癒やされるだけではない、
ハープという楽器の可能性を多種多様に聴かせる、
魅せる。そんなステージでした。

ハープのイメージが完全に覆りました。
目からウロコが落ちましたね。
東京のコンサートでは演奏中に弦を切ったとか…。

一方、サウルハープ。
こちらは音を聴くのはおろか
楽器自体を目にするのもはじめて。

膝の上に乗せて慈しむように爪弾かれた
その響きはとても素朴で、
小さな部屋の暖炉の前で自分だけのために
弾いてくれているかのような感覚に。

敢えて例えるなら
ダルシマーの響きに近いかなと。

もちろん弦の数が大きく違うのですけれども
ダルシマーはわずか3弦)、
1本の弦から響くひとつひとつの音の、
リネンを撫でたときに感じるような
心地よいサラッと柔らかくザラつくような
素朴な味わいを感じました。

そしてこの楽器でもまた、とても強弱豊かに
多様な音のつづれ織りと奏法を楽しむことが
できました。

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どちらのハープとも、
ハープ本体に張り巡らされた
何本もの弦…縦糸に、
奏者の平尾さんが自らの手を
あたかも横糸を通すかのように。

縦糸と横糸を巧みに繊細に、
ときには強く荒々しく織り込んで、
一枚の大きな綴れ織りを紡ぎ出す光景を
見るようなひととき。

曲の間に挟まれたトークでは
ちょいちょい笑いを挟む。
1950~60年代あたりの
欧米のコメディエンヌを彷彿させる
かわいらしさ満載の雰囲気。
ヘタな芸人よりもしゃべりが上手くて
おもしろかったです。

演奏、トーク、表情。
すべてにおいて、ハープの魅力や
クラシック音楽の魅力をもっと広く
伝えていきたい、そんな気持ちに満ち満ちた
素晴らしいステージでした。

 

平尾祐紀子さんのメッセージ。
サウルハープの音色が聴けます。


ハープ奏者 平尾祐紀子さんからメッセージが届きました!


こちらはお馴染みのグランドハープ。


華音 KANON/平尾祐紀子

 

2017/03/10 追加

カノンをノーカットで観られる動画を
友人から教えていただきました。
追加しておきます。


平尾祐紀子ハープリサイタル演奏会

 

地元ローカル番組で、
金沢望郷歌を歌った若手演歌歌手
松原健之さんとトーク&セッション。
ハープの特徴の説明も見ることができます。


となりのテレ金ちゃん 松原健之 誰もいない海(ハープ 平尾祐紀子とのセッション)